りんごの“カラマツ被害”について

りんごは、開花後、授粉がしっかりできて、その後の気象条件にも恵まれると、写真の通り、真ん中の果実が、 周りの果実よりもひと回り大きく、ガクの部分もしっかりとすぼまってきます。

りんごは真ん中の果実(中心果)に良い果実が成るのですが、中心果が何らかの原因によって欠落することは、 良品生産や収量の確保のためにも大きな痛手となります。

花が受精できなかったことによって実を結ばずに欠落する被害を通称“カラマツ被害”と呼んでいます。

この語源となったのは、写真のように不受精だったりんごのツルの部分が赤、又は黄色になって落ちる様が、 落葉高木のカラマツが秋になると葉が黄色くなって落葉する様とよく似ていることから こう呼ばれるようになったといわれております。

“カラマツ”となる要因、つまり受精がしっかりできないのには・・・

  1. 花器(おしべやめしべ)がつぼみの時から開花期にかけて、霜などの被害によって障害を受け授粉ができなかった。
  2. 開花中に高温や干ばつによって、めしべが渇きやすくなって花粉を受け付ける期間が短かった。(通常めしべが花粉を受け付ける期間は開花後5日間)
  3. 開花中に雨に見舞われることによって、おしべにある葯が花粉を出せなくなった
  4. 授粉に使った発芽率が低かった。
  5. 授粉期間中、花粉を運ぶ訪花昆虫の活動が鈍かった
  6. 授粉が行われた後でも、霜などによる凍霜害にあって種などが障害を受けて肥大ができなくなる

などの理由が挙げられます

こうした被害に見舞われた場合は、着果量の確保と樹の樹勢を調整するためにも、 中心果にこだわらず、残った果実の中からいちばん大きく形の良いものを残すという対策が重要となります。

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