7月頃の被害果
収獲果の被害
写真はりんごの害虫『ナシマルカイガラムシ』(サンホーゼカイガラムシ)による果実被害です。
この虫はマイナーな害虫ですが、殺虫剤を減らしているような園地で近頃見られるようになってきました。
生態は1齢幼虫が幹や枝の表面で越冬し、越冬後の幼虫は越冬場所でそのまま発育し、雄成虫は5月下旬から雌成虫は6月上旬から出現します。幹などに越冬した数が増えると、果実に害が多くなることはもちろん、枝の生育も悪くなります。
1齢幼虫が越冬している枝だけど、わかるかな?
ナイフで皮をめくってみるとご覧の通り。
通常では黄緑色のところが赤紫色になっています。
この害虫の防除は、発芽する前にマシン油乳剤の50倍を散布するのが効果的。おススメはご覧の通り手押しの散布機を用いて、風のない早朝に、越冬場所にピンポイントで防除することです。
気づいたらすぐ対処すると被害の拡大を防ぐことが出来ます。