新貯蔵方法 新鮮度保持剤 スマートフレッシュ処理りんご

 年間を通じて、スーパーなどの青果コーナーにはりんごが並んでいます。その主な品種は

「王林」「ジョナゴールド」「ふじ」ですが、この中で「ジョナゴールド」と「ふじ」につ

いては、4月下旬ころから販売する“長期販売用”のものについては「有袋栽培」といって、

まだ果実が小さいうちから専用の袋をかけて栽培し、完熟前に収穫する必要があります。

 また、貯蔵する施設についてですが、それ以降に販売するりんごを貯蔵する場合は、室温

を0度くらいに保つのに加え、酸素濃度を下げ、炭酸ガス濃度を上げた状態とした“CA貯蔵”

が一般的です。ただし、このCA貯蔵は専用の巨大な貯蔵施設が必要で、個人での対応は

難しいのが実情です。

 

 そうしたりんごの貯蔵方法について、近年国内でも注目されているのがエチレン作用

阻害剤1-MCP(商品名:スマートフレッシュ)を用いた長期貯蔵技術です。

 

 この貯蔵技術は2002年にアメリカで登録されたのにはじまり、アジア、ヨーロッパ、

南米、オセアニアにおいてりんごをはじめ、ナシ、キウイ、マンゴーなど幅広い青果類で使用

されています。

 日本では2010年に登録され、今日ではりんごと柿で使用されています。

 

 処理方法は完全に密閉した処理施設内で、スマートフレッシュ処理を24時間し、その

あとは普通の冷蔵施設で貯蔵するだけという簡単な方法ですが、この処理をするのは専門の

技術員が行わなければいけないという条件があります。

ビニール製の簡易密閉施設を作って処理しました。

この状態で24時間。それで処理は完了です。

 

 このスマートフレッシュ処理による貯蔵方法については、収穫する時期や品種ごとに微妙

なタイミングもありそうですが、世界的にその実例が年々積み重なってきています。

 いまのところ、日本国内の品種については10月以降収穫される、中晩生種でその効果が

より顕著のようです。更に、蜜が入らない品種の方が貯蔵期間や貯蔵中の果実障害が少ない

ような気がしておりますが、今後更に研究が進むことで、そうした問題にも可能性を期待し

たいところです。

 

 なによりもこの方法のすごいのは、もぎたてに近い食感を永い期間維持できるという

ところです。今後さらなる技術の蓄積を願ってやまない方法です。

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