卵でピカソを買った男

(山田 清機著、実業之日本社)

スーパーの特売日では1パック100円そこそこで売られているタマゴで どうすればピカソが買えるの? と思って読んでみた一冊。
この本で紹介されている伊勢彦信氏は、富山県の一養鶏業者から全米トップの養鶏王にまでなった方で、 ピカソをはじめとした世界有数の絵画コレクターでもあります。
先代が始めた養鶏事業を、たゆまぬ観察と研究での新しい業種を開拓し、 徹底した合理化と企業的感覚で全米トップの座まで駆け上っていった 彼のエネルギーにははなはだ感心するばかりでした。
現在わが国では、ほとんどが家族労力中心の農業経営をしているのが実情で、 そのことを否定するつもりはまったくありませんが、 小規模農業でも大規模農業であっても一経営者として大事な「柱」を本のなかで紹介されている 伊勢氏の言葉が語っている気がしました。たくさんある彼の語録のなかで、 私が特に生産者と消費者にぜひ伝えたいと思った文書を以下に紹介しておきます。

「合理性を欠いた価格競争は、結果的に生産者を疲弊させてします。 生産者は安く作るために品質を落とすしかなくなり、それは長期的にみれば小売にとっても大きなマイナスです。 (中略)バイヤーは生産者とともに、商品の品質に見合った〃妥当な価格〃の浸透をはかるべきだ。」 

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